ブログを書き続けていると、自分自身に予想外の好みがあることに気づいたりするものです。
まあ、最近は書いていない日の方が多いので、偉そうに?「続けていると」なんて言えないかもしれなかったり、「……するものです」なんて一般論にできない話かもしれない。ただ、真相はともかく、個人的にはそう思いました。
それは、前のエントリー「今月の1枚:2007年12月」を書いた時に気づきました。竜神大吊橋という橋を見に行ったことを書いた訳ですが、ふと気がつくと、結構「橋ネタ」をブログで書いている。我ながらこれはちょっと驚きました。
このブログだと、例えば
あたりは、橋のことを書いていますね。「今月の1枚」は、そういえば8月も橋だった……。我ながら芸が無かったかと、ちょっと反省です。
旧ブログでも
- KLE500で行く東北・北海道ツーリング:第8日→(たしか)この時の画像を上記の2007年8月の「今月の1枚」で使っています)
- 角島大橋と秋吉台
- KLE500で行く四国・中国ツーリング:第4日
などがそうですね。旧ブログのリンク先がKLE500ばっかりというのは偶然だと思います、たぶん。いや、実はKLE500に乗ると、橋を渡りたくなるんですよ……なんてことはありません、たぶん。もしかすると、KLE500に乗り始めた頃から「橋に目覚めた」のかもしれません、ってそれもないよなあ、たぶん。
時期やきっかけはともかく、このように橋が好きだというか、ツーリングで橋に行っているとは思っていませんでした。たしかに「いい橋」(って何だ?ってのはありますが)は渡りたくはなるんですよね。
ところが、その一方で個人的に「あんな橋は二度と渡りたくない」と思っている橋があります。
その橋は何かというと、瀬戸大橋です。ブログを書き始めた時よりも約1年ほど前の2004年のゴールデンウィークに、FZS1000で四国と紀伊方面にツーリングに行ったことがあります。その時に瀬戸大橋 (正確には本州四国連絡橋の明石大橋など)を渡ったんですが、強風がすさまじかったんですね。
バイクに乗っていると、横風で直進できずに斜めに進まざるを得ないようなことは、まあ無い訳ではないのですが、この時は実感としてはバイクが横滑りしました。バイク本体+俺+荷物あれこれで300キログラムは超えているはずの物体が横移動する(ようにしか思えなかった)訳です。追い越し車線を走っていたんですが、前方は車で塞がれ先を急ぐこともできず、強風にあおられてただ横滑りするしかない状態になった。ズリズリと横滑りするうちに、バイクが橋の中央部分に近づいていくのですが、橋の中央部分はコンクリートではなく、接合部分は鉄か何か金属でした(そんな発見、したくはなかった)。小雨が降っていたのですが、いやー、つるつる滑りそうでした。あれに乗り上げたら間違いなく横転する。横転すると間違いなく事故になる。バイクが横滑りする中でそう思い、心底怖かった訳です。
結局、金属部分まで横滑りすることもなく、事故にも遭いませんでしたが、 あれだけ恐ろしい思いをしたのは、おそらく今でも他にはないですね。だから渡りたくないというのもあるのですが、実はもう一つ理由があります。走行中に橋の上で見た看板に腹が立ったというか、あきれたからです。
その看板には、表現は正確ではないかもしれませんが
「バイク、強風につき走行注意」
というようなことが書いてありました。「はぁ?」と思いましたね。強風注意の案内は、橋に乗るまでには一度も案内がなかった。そんな状態で、必死の思いで渡っているのに「走行注意」も何もありゃしない。そもそも橋を渡る瞬間に何に「注意」すればいいんだろうか。まったく訳がわかりませんでした。
後で、冷静になって考えてみると、これはお役所言葉の一種で、「私(たち)はきちんと『注意』しましたよ(という証拠を残しました)」という意味なんですよね。「注意」したのに、事故などが起きたら、(看板を出す場所が間違っていたとしても)それはバイク乗りが悪い(そして「お役人」は悪くない)のだと。少なくとも俺にはそうとしか思えませんでした。
その後、上にリンクした記事のように、KLE500でまた四国にツーリングしたりしていますが、その時も本四連絡橋は一度も使っていません。幸いなことに、ほぼ同じ区間をフェリーが運航してくれているんですよね。あんな怖い思いは二度としたくないので、本四連絡橋は2度と渡りたくありませんよ、いやホントに。